観なきゃ良かった。

『シークレット・スーパースター』

娘と息子と観てきた。

スマホをぐるぐるしていて
ふと呼ばれてしまった映画だ。


インドの社会情勢や
男尊女卑が丸出し。
この暑さが吹き飛ぶくらいの、いや
寒気すらする父親のDV。

女である以上
夢をみたらいけないと親が言うし、
好きなことがやれないという
風潮が普通な中で
気づいてしまった主人公インシアの
負けず嫌いさ、諦めなさ。


将来何をしたらいいか、とか
これは癒されるだの
勇気をもらえたから頑張る
…なんていい年してまだ言っている
あたし自身のヌルさが
こっぱずかしく
弁解の余地もない。
激しく自己嫌悪に陥る映画だった。
年頃の子らにも熱く響いて
胸の奥でどうも燻っているらしい。


そうなのだ。
呼ばれたのは
痛感させる為だったのだな。
動かなさ、緩さ、ヌルさを。

今観るべき映画だ。
が、
観なきゃ良かったとも
思える映画だ。

だって、
先に進みたくて進みたくて
仕方なくなるからさ。