伝わるんだなぁ。

佐伯先生の言葉。

「作った本人が
好きで
楽しんで
情熱を込めて作ったものってね


それを見た人も
楽しくなっちゃうもの
なんですよ」


山口つばさ 作『ブルーピリオド』の。
2019年、漫画大賞3位。

1巻の表紙の少年の目に惹かれて
一気読み。

その昔、あたしは
自分が好きなものが
何なんだかわからないで
ただただ、来たハードルを
超えていた日々。

しかもだ。
あたしが走っているのは
ランニングマシンの上みたいに
全然先に進んでいないのだ。
がむしゃらに頑張っていたつもり。
だけど違っていたんだな。
ずっとその場に留まり
漫然と時を過ごしていただけ。
悶々としていて
それが体調にまで出た。


そんな時だ。
友達が言ってくれたのは
好きなものを探せ、と。


以来、本でも映画でも
漫画でも音楽でも、
自分のアンテナがキャッチ出来た
何でもかんでもを
一瞥することに決めた。

読まなきゃ後悔すると
思うものは即購入。
聴かなきゃ損すると
思うものは
何としてでも聴く。
参加する。
味見してみる。
で「美味しい!」と思ったら
おかわりをしてみるのだ。


気づいたら"好き"なものが
だんだんとわかってきた。

それが、冒頭の
佐伯先生のコメントに
凝縮されている気がして。


自分の思いを上手く
言葉に出来ないから
その都度
いろんな人の
言葉や歌詞や
芸や作品をお借りして
あたし自身の気持ちの整理を
させて頂いている訳で。


好きなものに対峙出来た時って
本当に楽しくなる。

あー、これに出会う為に
あたしは今まで生かされて
いたのだな、と。


この『ブルーピリオド』も
そんな漫画だ。


その人が傾けた"好き"は
必ず誰かを
活かすことは間違いない。

そう思う。