そういうものに わたしはなりたい

気づいたら、
宮沢賢治雨ニモマケズ』の
最後の一節が浮かんできた。


今日の末廣亭
神田松鯉師匠『天野屋利兵衛』
がはねた途端。

しかしここまで辛くて
キツイ話は無いね。

自分の目の前で
我が子が制裁を受ける。
それを見せられたら
「許してください!」って
本当のことを言ってしまうだろうな。

だって
自分が白状すれば
子供が助かるんだからな。

だけど、利兵衛は
誰から頼まれた仕事だったのか
絶対口を割らないのだ。


男と男の約束?
義理がたいから?


自分を信じてくれる人がいたら
やっぱり
裏切れないのもわかる。
さらに、
忠義の邪魔をしちゃいけない
社会風潮。

モラルがある人代表が
この利兵衛さんだと思うのだ。
今日の講談は特に
単に侍の時代のお話、じゃないと
ひしひし思っちゃったな。
そこで止めちゃ、もったいないよ。

松鯉師匠の
"天野屋利兵衛は男でござる"
の台詞が刺さる。
どれだけ高座に上がり
どれだけの思いが詰まった
言葉なのか。


天野屋利兵衛という男を語る
神田松鯉という男の人生を
感じてしまった。

やっぱり、人だな。

あたしの対極、
天野屋利兵衛さんが
あまりにもキラキラして
かっこよすぎ、っす。

神田松鯉師匠が
あまりにも大き過ぎる存在で
かっこよすぎ、っす。