きっかけは何だったっけ。

 

 

15日に行ったチーズフェス以来、

あたしの楽しみがさらに激増した。

 

ありったけのチーズやジャムを

テーブルに並べてにやにやしながら

楽しんで朝食をとるひととき。

じっくりと時間をかけてコーヒーもブレンドして

淹れるのだ。

鳥の声や空の飛行機を眺めて

やりたい事や行きたい場所を感じたり。

気のせいか、一日の過ごし方や

自分との向き合い方が

ちょっと変わった感じがする。

 

そんななかで、ふと湧いた疑問。

 

ところで自分は

いつからこんなにチーズが好きだったっけ。

 

きっかけだ。

そう言えば、大学生だった時だな。

授業終わりに日本橋三越のデパ地下で

親に頼まれたパンを買って出口に向かって

うろうろしていた。

 

チーズ売り場を通りかかった際お姉さんに

「よろしかったらどうぞ」と、

クラコットの上にカマンベールが載った

試食品を頂いたのがはじまりだ。

ブルーの楕円形の箱。

天使のデザインが可愛くて

カプリス・デ・デューの文字。

美しいあの箱を思い出した。

 

そして口に入れた真っ白なふわふわしたチーズは

とろけるように滑らかで

ちょうどいい塩加減。

クラコットとともに

信じられないくらい絶品チーズだったのだ。

白カビと聞いて田舎者は絶句。

だけど旨さが断然優った。

 

「パンと一緒に如何ですか?」

 

と、あたしのパンを指して笑顔の売り込み。

こんな美味しいなら家族も喜ぶだろうと

初めて買ったカマンベール。

 

そうだよそうだ、あの時だ。

あの、三越のお姉さんの笑顔が無かったら

卒業旅行だって行き先、違っていただろうに。

 

あゝ懐かしい。

あのお姉さんのおかげだな。

若造にチーズの試食を差し出して下さったことで

今もこんなに楽しいひとときを過ごせていて…

有り難いなぁ。

ご縁に感謝だ。

 

で、何処に卒業旅行に行ったかは

またの機会にしようかな。

 

f:id:tamasapuri:20221021214410j:image