気をつける、意味。

 

 

「幸せになる食べもの=甘いもの」

 

あたしは結局ここに行き着く。

アルコールが、からっきしなのでね。

 

美味しいイノダコーヒーさんの豆も

手に入ったし、

どうせなら美味しいケーキをお供にと

調達に出かけた。

 

しょっちゅうお邪魔をする

近所のチョコレート&ケーキ屋さんへ。

このエリアではかなり有名で

並ぶこともあるくらいのお店。

それくらいの名店じゃないと

コーヒーと釣り合わないな、と

今回も迷わずそのお店をチョイス。

 

店内への人数制限があるため

待つことを覚悟でお邪魔をした。

が、外に居てもなんだかざわざわ…。

混んでいるってほどではないのに

店内に、いつもの落ち着きがない。

 

程なく注文という番になって

そのざわざわの原因がわかった。

 

ベテラン店員さんの"気"のせいだ。

若い子を叱りながら注文を承る、って

そりゃあかなり難しい技を披露していた。

当然ご自身も落ち着いていないので、

訳わからん状態になってしまっていたのだ。

いつものように美しくケーキが並べられ

いつものように店の奥で動き回るパティシエの

素晴らしい技を垣間見ることが出来るのに、

いつも通りじゃない店先の二人。

違うのはそこだけだ。

 

名店で"気"を乱しちゃダメだ。

若い子への怒りがあろうとも。

ベテランさんは、ベテランなので

お客さんには笑顔。

だが、くるり振り返ると

横にいる若い子に鬼指導。

その素早い変化がまた恐ろしさを増幅させた。

ベテランならば、店内の"気"まで

気をつけるべき。

叱ることがあるならば

見えない場所で、いや

店の外でやって欲しかった。

 

 

高価で美味しいはずのケーキなのに

帰宅してもそのシーンが頭から離れず

味が全く入ってこないのだ。

 

本当に美味しいお店だったのに。

 

いい勉強をさせて貰った。

店について。

味について。

 

単に材料が良く、技が素晴らしく…で

モノを美味しく感じるのではないのだ。

作る人。

売る人。

携わる人の"今の気"が

少なからず影響する。

良かれ悪しかれ伝わる。

 

材料が残念な時には

心から"気"を整えて、

いやそこまでは無理ならば、

ちょっとでも楽しい曲でもかけて

気を上げてから、

家族に振る舞うことにしよう。

 

気をつける、ってこれかもな。