干しては、取り込んで
梅酢に浸して
翌日また干して…
やっとここまできたな。
いい感じに皺が出て
梅干しっぽい佇まい。
今日から夜通しベランダに放置。
夜露が余計に
美味しくしてくれるらしいんだ。
だけど、とにかく手間がかかる。
面倒くさい。
梅干しって、こんなに大変なのかと
やってみてわかった。
この工程を最初に考えた人って
本当に根気ある梅好きな人だったに
違いない。
そしてその美味しさは
全国津々浦々へと拡散され、
各家庭でいい塩梅にアレンジされて
未だに続いている不思議。
繋がってるな。
いろいろと。
雲ひとつない快晴の空の下
そんなことを考えながら
梅をひっくり返していたら
『逃げ恥』の平匡さんの台詞が
聞こえてきた。
「生きていくのって、面倒くさいんです。
それは一人でも二人でも同じで、
それぞれ別の面倒くささがあって、
どっちにしても面倒くさいんだったら
一緒にいるのも手じゃないでしょうか」
"どっちにしても面倒くさいんだったら
楽しんでやるのも手じゃないでしょうか。"
と、勝手に台詞を自分で書き換え
梅干しを転がしながら
ニヤニヤしてきた。
やってみる。
すると、突然気づいたり
わかったりすることがあるんだな。
さあて、
満月。
作品名『満月梅干し』
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