神田松之丞さんの講談会。
いつもまとまりがなく
皆、好き勝手な方向を向いて
己自身を楽しんでいる家族だが
今日ばかりは一丸となった。
ちゃりーん。
なんと、花道どんつきの
揚幕が上がった。
黒紋付に羽織袴の松之丞さんが
キラキラとそこから登場。
もうこれを目の当たりにしただけで
京都まで来た甲斐があったってもんだ。
悠々と花道を歩かれる様は
やはり6代神田伯山を継ぐに
本当に相応しい人なのだなぁと
ジーンとしたのだ。
で、何が良かったってそりゃ
全部、なんだけど…
やはりトリの"中村仲蔵"。
このネタが一番好きなのだが、
今までの中でも今日。
今のこの
松之丞型は最高峰だ。
昔は良かった、だの
言ってる場合じゃない。
今なんだ、って
おじさんの台詞は
この中村仲蔵に通じるのだ。
嬉しかったなぁ。
言いたいことは、これなのだ。
おじさんが、仲蔵に
大向こうから
声をかけたように
あたしも松之丞さんに心の中で
叫んだよ。
「松之丞、日本一！
いい工夫じゃねぇか！」
って。
カーテンコールのある寄席なんて
初めてで
なんか鼻の奥がツンとした。
工夫しての"今"か。
この生き方は
死ぬ時後悔しないね。
#神田松之丞
#京都南座
#中村仲蔵
