網膜剥離手術の後の拷問。

 

 

目の中の剥がれた網膜を

ハンダゴテ的なもので貼り付けて固定し、

ガス(タンポナーデ)を充填させて

裂けた膜の穴を閉じる手術だったらしい。

 

痛みのない手術に安堵したのも束の間

その後の注意を先生から受けて驚愕した。

 

「今後は顔を上げないように。」に「え?」。

寝る時もうつ伏せにして目線は常に下で

しかもなるべく横にならないように…だった。

横になってしまうと熟睡してしまい

無意識に仰向け姿勢をとりかねない。

ガス充填効果を高める為には

常に下向き姿勢を維持し、明日また来院すべし…

とのお達しだった。

 

「お金落ちてないかなぁと探しているイメージ」で、と看護師さんにもアドバイスされて帰宅。

帰りがけにお金は、残念ながら落ちてなかった。

 

帰宅した夜…

手術したというハイテンションのおかげか

なかなか睡魔が訪れず、このまま順調に

下向き姿勢を貫けるかな?と思ったのだが

甘かった。

同じ姿勢を維持するってどれだけ苦痛か

実感したのだ。

椅子に座って手術した右目をガードしながら

触らないようにテーブルに突っ伏したみたり、

布団に行くと眠くなってしまいそうだから

ヨギボーにもたれて顔を下に向けてみたり。

だけどすぐに身体のあちこちが凝ってきて

姿勢を変えたくなってくる。

そうこうしていたら、眠くなってくるし。

(人間だもの。)

 

朝気づくと壁を背に、布団を膝にかけて

体育座りで眠っていた。

おかげで首はガチガチで

顔を上げたくても上がらない状態。

(むしろ良かったのかもしれないけど)

 

「顔は下向き、心は上向きで」と

その日札幌から帰宅した息子のアドバイス

お見舞いだよ、食べなよ、とくれた

彼の土産お菓子がこちら。

"まりもの古里羊かん"

 

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緑色のこれに爪楊枝をブッ刺すと

覆っているゴムがパチンと破れて…

 

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プリンとした、まりも色の羊かんが顔を出す。

あたしの網膜もこんな風に破れたのかなぁ…。

ひとくちひとくち齧る度に

この羊かんが妙に愛おしく感じたのだ。

すっきりとした甘さのまりも羊かん。

今度は自分で買いに行こっと。

 

 

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