札幌駅に着いた時、
コーヒーの匂いが
ふわっと、きた。
改札を出て見回すとなんと
目と鼻の先に宮越屋さんが。
東京では、
宮越屋珈琲店の前をいつも
待ち合わせ場所としていたから
嬉しい縁を勝手に感じたのだ。
この春から札幌に住み始めて
あちらこちらに出掛けるのだが、
改札を出れば珈琲の香りが
自分を迎えてくれる安心感。
匂いは、自分を呼び覚ます。
ホーム感、とでも言おうか。
まだ住んでたった１ヵ月なのに
なんなら根っこがここにある感。
その訳は、この香ばしい匂いだ。
今日は、宮越屋さんでその名も、
「カントリーブレンド」を買って帰る。
１００g で４８６円のそれで、
ゆっくりゆっくり
珈琲を淹れるんだ。
自分の疲れや、渇きを
潤してくれるだけじゃない。
珈琲の落ちる音を聞き、
鼻センサーが感知して
香りと共に身体が反応。
グラウディングだ。
今いるその場所でいとも簡単に
じたばたしないで腰を据えると
みるみると見えてくる自分の姿。
じわじわと聞こえてくる心の声。
自分と向き合うには
珈琲を淹れることだ。
気づきがあるんだよ。
