崖っぷちから救ってくれたお菓子。

 

 

今日、2月1日は

中学受験をする子にとって

待ちに待った要の日なはず。

第一志望の受験日だったよなぁ、

メインの日だったよなぁ、と

風呂に入りながら

感慨にふけっていたのだ。

仕事を休み、付き添いをして

受験終わりに…なんかいろいろ思い出した。

 

すると、湯気の向こうに

ふわふわと見えてきたのは

"ざらめせんべい"。

 

一瞬意味がわからなかった。

最近"ざらめせんべい"食べてないな、くらいの

感想しか言えないレベル。

だが、あったまりながら"ざらめせんべい"と

向き合っていたら、ふと思い出した。

自分自身が受験しているその姿が

俯瞰で見えたのだ。

 

あたしは直ぐにお腹が空くタイプ。

で、試験と試験の合間に何か必ず

口に入れていた。

で、その日は一時間目が英語。

終わった瞬間に(終わった…)と

顔面蒼白になってしまった。

 

このままズルズルと

この気持ちを引きずったら

完全に終わる。

なんとかしなきゃ。

 

で、カバンを探ぐるとお弁当以外に

ビニール袋に、飴とみかんと"ざらめせんべい"。

まるで「おせんにキャラメル」状態のおやつが

きゅっと袋の口をかたくしばられ、入っていた。

当時はジップロックなんてなかったから

この"キュっ"の結び目を解くのが

大変だった。

 

その時も確か、出来の悪さに震える手で

結び目と格闘し、

目が合ったざらめせんべいを口に入れて

バリバリ言わせながら食べたのだ。

 

食べながら、

ガチガチのこめかみが解れ

ざらめの甘さで脳みそが緩くなって、

緊張が消えていくのを感じた。

まるで自宅でおやつを食べいるように

バリバリとせんべいを堪能していたら、

 

(この受験は、

親に褒められる為でも無ければ

親戚に自慢する為に受けている訳でもない。

あたしがどうしてもこの大学で学びたい、

ただそれだけのこと。

出来れば受かるし、足りなきゃ落ちる。

落ちたらふりだしにもどるだけ。

そしてまた、サイコロふってコツコツと

進んでいくすごろくみたいなもの。

本当に、ただそれだけのことじゃん。

何をそんなに気負ったりビビってんだよ、自分。)

 

と、その時なんだか急に吹っ切れた。

 

ざらめせんべいのおかげで

残りの2科目を落ち着いて受けられて

無事合格できたのを思い出した。

 

崖っぷちから救ってくれたのは

親がたまたま入れてくれた

ざらめせんべい。

何処のメーカーのだっけな。

なんかまた食べたくなってきた。

 

まだ売ってるかなぁ、あの

ざらめせんべい…

 

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お菓子でさえ

救ってくれるんだよなぁ、あたしを。

 

みんなの夢が叶いますように。

ざらめせんべい、結構いいよ。