「罪の声」を観たのだが。

 

「罪の声」について…

 

ここで、ストーリー云々を

あまり深くは書けないけれど

何がいいって、

あの音と、あの場面。

 

星野源さん演じる曽根が、

カセットテープレコーダーの

スタートボタンを押してから…

ヒスノイズがたまらなかった。

 

テープが動き始めて

なんともくぐもった音がして

それが耳に飛び込んできた途端に

あたしの時空も

巻き戻った気がしたのだ。

当時の記憶なんて

大して無いにも関わらず、

あの時の街の喧騒や

色合いや匂いすらにまで

すっぽり包まれた気がした。

 

あの時代の歩幅で

自分も歩きながら

ノイズの合間の

音なき音から

何かに取り残された人の目や、

巻き添えをくった人の声が

心の底に響いてきたのだ。

 

ヒスノイズのなかにこそ

たくさんの記憶が

あるのだとわかった。

 

何が大事なのか

ふるいにかけてくれる映画だ。

「罪の声」。

深かったなぁ。

 

 

#罪の声

 

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