窓ガラスを高圧洗浄機で
掃除してくれているんじゃないか。
そんな感じの暴風雨に見舞われた午前中とは
うって変わった昼過ぎのことだ。
空がうっすら明るくなり、
空の吸い込み口から
雲がどんどん吸われていっている
空気の流れを感じたのだ。
スイスイ吸われたその黒雲は
あたしの、つまらない不安や
どうでもいい悩みに思われた。
気持ちいいほど吸われていく様。
こうなるのだと、確信したのだ。
ふと気づけば外は夕暮れを帯び
さっきまでの嵐や雷が嘘のよう。
絶妙な色加減と
余計に面白くなっている空。
命がある生きものみたいだ。
見惚れていたら、ふと
全てに制限をかけているのは自分だ、
そう感じだ。
大丈夫だ、って。
見たらわかる、って教わった日。