どう生きるか。

 

「何がしたいですか。

 何がしたくないですか?」

まずはそこから始めるべきだ。

 

今、NHKスペシャル

認知症の第一人者が認知症になった』を

観てしまった。

長谷川和夫先生のドキュメンタリー。

 

認知症の第一人者が認知症になっちゃ

ダメでしょ!

予防法や進行を遅らせる薬って

ないの?!

などと家族でテレビに向かって

突っ込んで観ていたのだが…

先生の言葉の重さや

笑顔の可愛さ、

奥さんの弾くピアノの曲が

なんと"悲愴"だったり、と

妙な面白さがあって

だんだん引き込まれて

最後まで"観てしまった"のだ。

 

長谷川先生は、

認知症になっちゃダメじゃなく

認知症で自分が完結する、って。

信じられない事を仰ったのだ。

やっと、自分のやってきた事が

わかる、

コンプリートするという…。

 

 

寝る前に必ず奥さんに

「ありがとう」と頭を下げる姿。

デイサービスで孤独だと愚痴る姿。

講演会で段取りを無視する姿。

自分の書斎"戦場"で寛ぐ姿。

 

観ていて、

人間の面倒くささが全開で

愛おしくて仕方なかった。

周りの家族の大変さを差し置くが。

 

認知症だって見える景色は変わらない

との先生の言葉。

認知症になったって

人間は人間なのだ、って事だよね。

 

 

余分なものが削ぎ落とされて

一個人としての

自分の核が開けっ広げになる、って事か。

 

 

笑いながら

「これじゃ本当の悲愴になっちゃうわ」

とピアノを弾くのを途中でやめた奥さん。

 

「もっと聴かせて」って

言えばいいのに、先生。

 

大好きな奥さんが弾く

大好きな曲。

途中でやめないで、って。

 

周りに気を使うことは

必ずしも為にならない。

 

だったら何を使えば良いか…

 

わかった気がした。

 

最後まで、自分の好きは

譲れない。

最後まで、人は

人として生きる。

最後まで、自分の生き様に

責任を持つ、って事だ。

 

何がしたくて

何がしたくないか、か。

とことん"これ"に尽きるのか。

 

 

 

#NHKスペシャル

#認知症

#長谷川和夫先生