過去の自分の姿が
突然フラッシュバックしたきっかけは
羽田上空悪天候で空港が一時閉鎖され、
空の飛行機渋滞で着陸待ちという
予想外の展開が起きたから。
サラリーマン時代の自分だったら
交通の大幅遅延なんかが発生した暁には
イライラしてやり場のない怒りが沸き
それまでの楽しかった旅の思い出を
あっという間に消去していたに違いない。
自分のスケジュールが崩されると
明日からの出勤に支障をきたすとか
早く帰宅して翌日の準備をして寝ないと、
疲れて仕事にならないからああしてこうして…
な時に想定外なことが起きると、
ムラムラと怒りしか沸かない人間だったから。
だけど一昨日は違ったのだ。
ターミナルビルの遙か遠いスポットに
沖どめされ、延々とバス移動だったのに
途中の景色にすらわくわく。
宝石箱の中にいるかの光景。
心を奪われて写真を撮ったり、
こんな間近な機体に嬉しくなったり。
そんな時だ。
目の前の景色うっとりしながら
ふと聞こえたのはばあちゃんの声だった。
幼い頃泣き止まないあたしを抱いて
「ほら新幹線だよ、新幹線。
飛行機も飛んでるよ」と。
実家から離れてひとり
祖父母の家で暮らしていた時、
自分が泣くと祖母が抱っこしてくれて
庭から見える乗り物を指差し
あやしてくれていたっけ。
新幹線や飛行機や
乗り物好きになったのはこのせいだ。
何故だかわからないが乗り物を見ると
涙が止まったんだよなぁ。
#思い出
#フラッシュバック