残り過ぎるくらいに残る子。

帰りに、駅で見かけた子。

チラシを配っていたのだが、
明らかにおっさん。
だけど、おかっぱで
ミニスカのお姿。

30代半ばくらいな彼、いや
彼女は、ニコニコしながら
楽しそうにチラシを配っていたのだ。

本当にふんわり乙女な感じで
見ているこっちまで
フンワリしてくる。

声だっておっさん。
ヒゲも濃いめな
ちゃんとおっさん。
生足も堂々とおっさん。

なのに、正真正銘な乙女。
生物学上女に分類される人以上に
女の子なのだった。

って言って意味がわからないか。


あの子、楽しいんだ。
心底、幸せなんだな。
こちらが勝手に
そう確信出来るくらいの目をしていた。

話しかけたくなる。

しかも彼女に出会えて
良かったなぁ、とも思った。


何の迷いも無く
楽しく生きるお手本に
出会えた感じがした。


今度は話しかけたいなぁ。

チラシ、もらっておけば
良かったなぁ…

いろいろな人が
いろいろな嗜好で
楽しそうに生きている。

なんて愛おしいんだろ。