おじいさんパワー。

 

 

ホテル内は相変わらず

マスク着用、黙食励行。

朝食バイキング時も

ビニール手袋は必須。

 

いつになったら楽しく食事が出来るのか…

 

と黙々と食べものを口に運んでいる時だった。

ふと後方からおじいさんの声が聞こえてきた。

 

「うわぁ、あったまるなぁ。

 美味しそうだね、これ。

 うわぁ、本当に美味しい。

 素敵だねぇ、ご馳走だね…」と

お連れさんにも

とってきた美味しいものを勧めながら

「ね、美味しいよね」とニコニコ。

 

周囲が静かなぶん

おじいさんの声は、丸聞こえ。

だけど、ちっとも嫌じゃないのだ。

むしろ、なんともホッコリして

"黙食"看板が霞んで見えた。

 

美味しいものは「美味しい」、

嬉しいものは「嬉しい」と、

伝える言葉は周囲を変える。

確かにこのご時世"黙食"は大事だが、

だからこそ、とっても楽しい気分になったのだ。

そして不思議とさっきよりも美味しく感じて

レストランを後にした。

あのご夫妻と一緒の時間帯に食事をして

良かったなぁ…と感謝しながら。

 

誰一人眉をひそめる人もおらず、

"分かち合う幸せ"を実感した。

 

ポジティブな言葉。

素敵だったなぁ。

 

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