しばらくぶりに訪れたら、
満開になっていた金木犀。
旅に出た10月上旬頃は
まだちょっと咲く時期には早かったようで
オレンジ色の花が
やっとついたかな、くらいの
地味な感じだった。
こんな風にほぼ木や葉だけの状態でも
金木犀とわかったのは
この時の芳香がものすごかったからだ。
木を知らずに森の中で探しても
すぐにわかって言い当てられる…くらいの
濃厚な金木犀の香りがしていて
周囲をうっとりさせていたのでね。
だけど今日はこんなに満開で
びっしりとオレンジ色の花が
絢爛に咲きほこっているのに
全く金木犀の香りがしてこない。
不思議だ。
咲き初めの時期の香りが最強過ぎなのだろうか。
それとも、今日出会った木がお疲れなのか。
…などと考えながら歩いていたら
「人もそうだね」と降りてきた。
豪華絢爛のキラキラした方も
それはそれで素敵だけど、
案外"爪を隠した"人に
圧倒されたり魅力を感じたりしたもんな。
だからって身なりをかまわないのは
違うよなぁ…と自分の服装を見たりして。
ちょっとニヤニヤしてしまった。
絢爛だとかそうじゃないとか
人それぞれだし、
生き方考え方もいろいろあるから面白い。
さて、我が身は…と振り返ってみたところ
自分の内側から芳香を漂わせられるような
最強の幹を持ちたいなと思った今日この頃。
内側からの芳香って…
そっちじゃないからね。
#金木犀