男子校のバレンタイン

高校生の息子に。

「今日のバレンタインの戦利品は?」

と、聞いてみた。

イカしたサラリーマンが
帰途、いかにも
「もらったぜ!」とわかる
小さめな紙袋をぶら下げて
誇らしげに歩く姿を
何人も見かけたから…


(小さめな紙袋はないのかな?)

彼の周囲に、それらしきものが
見当たらない。

可哀想なことを聞いてしまったかな
と思いきや
おもむろに、コンビニのビニール袋を
カバンから出してきた。

ブラウニーと、
イチゴチョコクレープが
可愛い袋に入っていた。


「友達と作った。」


家庭科室で、バレンタインデーに
仲間たちとお菓子を作って
楽しんだ、とは!

しかも、いっぱい作ったから
あげるよ、と。


新しいかも…

貰えない息子に
同情する必要なんて
全くないな。

彼らの未来は明るい。