雪が。

今朝。
起きたらやけに明るい。

雪のおかげで。


片栗粉を触るだけで
あのキシキシ感覚に寒気がする。
同様に、雪の上を歩くのも
余計に寒さが増すのだ。

しかも昔、
山の上に住んでいたものだから
雪の翌朝は必ず凍り
すっ転ぶは、ダイヤ乱れが心配だわで
一番嫌いな気象である。

寒くて、憂鬱。
面倒。

これが、あたしの雪への感情だった。


講談に出会えたせいで
それがそうでもなくなった。

忠臣蔵をみても…

南部坂の雪の別れ

赤垣源蔵徳利の別れ

が雪で泣かすし。

和田平助もそうだっけ。

雪が効果的に
話を進めてくれるのだ。

頭に話が入ってくるのではなく
皮膚から沁みてくる感じ。


講談のせいだ。
雪、いいかもしれない。

一つの"好き"で
また、世界が違って見えるのだ。