フレディ・マーキュリーの命日だったのだ。

ボヘミアンラプソディー』なんて映画
観なきゃ良かったよ。

"ドント ストップ ミー ナウ"なのだ。
毎日毎日。

気づいたら耳鳴りのように
フレディの声が聞こえてくるしね。
どっかから。

今まではCMで流れていても
気にも止めなかったのに
最近じゃ、歌詞は調べるは
スマホに蓄積するは…で
"ドント ストップ ミー ナウ"どころじゃ
ない訳。
"ストップ"しまくりな訳なのだ。
いろいろが。


今日だってそう。

末廣亭で『神崎詫証文』を聞いて
やっぱり神田松鯉師匠だわなぁ
なんて堪能してた矢先。

神崎与五郎則休って人は
四十七士の一人で、
討ち入り、という目的を
果たす為に
馬方の酔っ払いの挑発にも乗らず
プライドなんか捨てて
詫び証文を書くのだが…

ちょっと待てよ、と。

フレディ・マーキュリーって人だって
世の中で誰一人として
取りこぼされる人が無いように
曲をつくり、歌い、
寄り添って
寄り添って…
自分は差別や孤独で辛い思いを
したのにさ。

大義名分のもと
己れを捨てる潔さを
与五郎とフレディが重なって
毛色の違う2人が高座で
見えてしまったのだ。

これはまさに
神田松鯉師匠の魔力に
まんまとハマってしまった訳だが
講談ってこんな面白さがあるのだ、と
今日、実感した。

やる、と決める。
そして、ブレずにやりきる。

書けば簡単。
やるのは困難。

でも、それをやりきった人を
2人も見せられた。


高座がはねて
ふとスマホの電源を入れたら
27年前の今日
フレディ・マーキュリー
亡くなった、と知った。