気づいたらとっくに
カラフルで。
満開はもう間もなくだ。
真面目に自粛して
籠りまくっている間に
あやうく見過ごすところだった。
こんなに世の中が美しいって
改めて実感させてくれる為に
"春"はくるんだって思うんだ。
うん、そうとしか思えないよ。
ワクワクするのは
息子の新天地探し。
春からの新たな住まいやら
新生活の諸々を準備するって
大変だけど、幸せなことだ。
"一人暮らしをしたくて"と
選んだ大学に無事通り、
夢を叶えた彼の顔は
今までの顔面蒼白っぷりからは
全く想像が出来ないくらい
清々しい。
そんな春の喜びが、
今日の暴風雨レベルで
やっと我が家にきてくれた。
あゝ長かった…。
それを思うと、
なんかもう花粉症なんか
どうでもよくなってきた。
「諦めないで良かった。ほっとした。」
って言葉。
よっぽど嬉しいんだろう。
それを側で見ているあたしも
キミ以上に嬉しいんだけど…。
受験期間中に
息子の親友のお父様から
桜の木が送られてきた。
一緒に桜が咲きますようにって。
願い通りふたりとも
夢を叶えた、桜の木。
大切にしなきゃだ。
想いって、伝わるなぁ。
実感した。
悶々としていた
昨日までの自分。
「抜けたい!」と願い続けながらも、
ただ上昇気流をずっと待っていただけだった。
だけど、風が吹くのをぼーっと待っていても
ダメだって、わかっちゃいるけど
何故か行動出来なかった。
花粉のせいにしたりして
動けないモードで
フリーズしていたんだ。
それじゃあ、変われないよね。
"とりあえず自分を褒めて労り
今欲しいものをわんさか切望して祈れ!
可視化して、ビジョンマップを作れ!"
ある方のインスタで
その言葉を見つけて
(そうだよなぁ)と、
とりあえず書きまくった。
こうなりたい、の切望アイテムを。
不安になれば書きまくり
集中して願いまくった。
そのおかげで今日
夢がひとつ叶った。
待ちわびた吉報に
なんかもうホッとしたら…
曇り空から光がさしてね。
あわてて外に出て、
空に御礼が言えたんだ。
再起動記念日。
夕飯のしたくをしていた時だ。
玄関のベルが鳴った。
来客確認画面に誰も映っていないって事は
エントランスじゃなく、
もろ玄関先からだ。
ドアホン越しに返事をすると
お隣さんだった。
明日引っ越しをするので
お騒がせすることになるかと思います。
いろいろありがとうございました…
そう言ってたよ。
慌てて扉を開けて応対した相方が、
頂いたクッキーボックスを
戻りしな、テーブルに置きながら言った。
おじさんで、一人暮らしらしいこと。
終日ほとんど姿が見えないこと。
表札が無く、名前もわからず、
コミュニケーションがまるでなかったこと。
ましてやコロナ禍。
お互い無理矢理
引きこもっていたかもしれない。
そんな感じで夕飯時は
家族で、お隣さんについての
それぞれ持ち得るピースを
あれこれ繋ぎ合わせながら
こんな人だったのかも、
あんな人だったんじゃないか、と
エアパズルをやってみたんだ。
それにしても希薄。
最後の最後まで
おぼろげなお隣さんの姿しか
浮かび上がってこない。
自分自身の近所付き合いについて、
距離の取り方について、
ちょっと考えさせられた。
スタートがちゃんときれていないと
その後ズルズルになってしまって
とうとうお別れ…な淋しい現状。
かと言って、どこまで踏み込んで
良いのやら…
もしかしたら
面白い人だったかもしれないな。
くまさんの箱のクッキーを眺めながら
"後悔先に立たず"
言葉が浮かんだ。
こんなにかわいいクッキーを
どんな気持ちで買ってくれたのだろう。
お隣さんの
新天地でのご多幸を…
心からお祈りしてます。
連れてきた、この方。
ウチに来た時には
ビラビラのビの字もなく、
カチカチな塊だったんだ。
そしてその翌日。
陽光のおかげで、
下からじわじわと
成長し始まった。
陽光か、それとも乾燥のせいか。
ビラビラが立ち上がり、
だいぶオープンな感じに。
そして今日伺うと、
それはそれは立派になっていた。
ふと見ると、この方の
子ども達は散り散りで、
残るは、1匹。
あっという間だね。
今日の暖かさが幸いして
この方もやりきったんだろうなぁ。
子育て完了した同志に思えて
なんかじんとしたんだ。
お互い頑張ったよね。
松ぼっくりと通じるものがあって
なんかもう…うるっときたよ。
春だもんね。