久しぶりが、残るのだ。

朝から体調がイマイチで、
布団の中でグズグズしていた。

こういう時なんだ。

観るともなく観てしまった
映画や、
ふと耳から入った曲が
種を蒔いていってくれるのは。

コクリコ坂から』である。

ジブリ映画をここ何年も観て
いなかった。

最初だけで昼寝をしようと
思っていたのに
結局全部観続けてしまった。
途中でやめられなかったのだ。


自分の信じるものに
真っ直ぐに生きている
海ちゃんや、俊くん。
東京オリンピック開催に向けて
前を向いて
頑張っている当時の日本。
昭和の気概。
失敗を恐れるどころか
そんなことを全く
考えてもいないような
学生達。

空の色も海の色も
雲のグラデーションだって
アジフライや
コロッケだって
今と何ら変わりはないのに
何か、いい。
信じられる大人がいて
真摯な目の子達がいて
ちゃんと生きている感じ。


何か、ワクワクが止まらなくなった。

坂本 九さんの
上を向いて歩こう
がところどころで流れるし。

こんな真っ直ぐな
清々しい映画だったっけ、と
再確認させられた。

"水平線に 君は
没するなかれ"
宮沢賢治の歌詞の挿入歌
『紺色のうねり』も
人を愛おしむ
何だか優しい気持ちが
心に迫るのだ。


真っ直ぐに
前を向いて歩こう。
愛を、もってね。

コクリコ坂から』は
あたしの普通の日曜日を
大事な一日にしてくれた。