気持ちいい、すきま。

 

瀧川鯉八さんの独演会。

待ってましたの生落語。

夜からだって言うのに何故か

休日なのに早起きして…

 

その名も「第四回活版落語会」。

 

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こじんまりとした落語会だが、

なんとも言えないお洒落さと

あったかさがあるのは主催者

レタープレスレターズさんの

おかげだろう。

 

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オフィスの3Fのシンプルスペース。

このご時世で席数も通常の半分になり

まるでファミリー落語会。

だが、あっという間にその空間は

鯉八さんの佇まいと芸でワープした。

 

 

その時あたしは「長崎」にいたのだ。

南蛮茶屋の赤いテーブルクロスがみえたし

奥にいる年老いたマスターから

南蛮茶=珈琲、を淹れて貰ったはずなのだ。 

ビロードの手触りにもうっとりしたし、

鍋冠山からの稲佐山の夜景を堪能したのだ。

 

外出ままならないご時世だからって

鯉八さんは落語で長崎に連れて行って

くれたのかもしれないな。

 

眼鏡橋」や「トルコライス」…

鯉八さんの発する言葉は

無い、を有るに変えてくれる。

 

そう思った時、

高座のしつらえに合点したのだ。

 

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緋毛氈、座布団、金屏風。

これだけ。

 

落語や講談の高座は

削ぎ落とされて

すきまだらけだからこそ、

誰もが自由にイメージ出来る。

勝手にこっちで無から有を

存分に作れる醍醐味がある。

 

果てしなくそれをさせてくれるのも

瀧川鯉八さんの凄さなのだ。

って、オチがまた…

 

好きだなぁ、鯉八さん。

楽しいなぁ、生きてて。

 

長崎を旅しようっと。

 

 

 

#瀧川鯉八

#活版落語会

#レタープレスレターズ