食べたいなぁ。

 

 

なんで今まで気づかなかったんだろう。

このテレビ番組が録画されていたこと。

 

NHKプロフェッショナル仕事の流儀

津軽半島 餅ばあちゃんの物語」

 

なんともお恥ずかしい限りだが

約半年ほど温めての蔵出しをしたのだった。

そして、

桑田ミサオさんの作る笹餅が食べたくて、

食べたくて食べたくて…

今現場までのルートを調べていた

ところなのだ。

 

93才現役の、笹餅を作るその手は

掴んだ笹の葉の枚数を

いちいち数えなくてもわかっているし

親指と人差し指でまあるく掴んでちぎる

お餅の目方すら、測ったように正確なのだ。

 

「十本の指は、黄金の山」

 

お母さんの言葉を

しっかり受け継いで生きていて、

自分が既に持っている身体を

充分に活かしている賜物だと思った。

そして、自身の指を

「親から貰った宝物」と

感謝をして愛おしむ姿に

大事なことを教わった気がした。

 

春になって木の芽が出て

小鳥がちゅんちゅんさえずっているのを

見るたびに、人生っていいな、と

思うって…素敵だなぁ。

 

生きる、って

こういうことか。

 

とにかく身体ごと

環境ごと

全部受け止める。

自然の中で生かされている

今ここにいる自分を認めて、

今やれることを存分にやる。

ただそれだけだ。

何かと比較して

脳内で紆余曲折している暇があったら

自分の指や身体を労り、愛し、

何がやりたいか自分に聞こう。

 

ミサオさんの生き方を拝見して

自分の今の進捗確認と答え合わせが

できた気がした。

 

そして、

これこそが究極。

これ以上の幸せは

ないとわかった。

 

どんな味がするんだろ。

ミサオさんの笹餅。

あゝ食べたい。