思い出した!

 

八月一日。

待ってましたの太陽が。

 

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なんかもう

これだけで充分幸せじゃないかと

思わせてくれる快晴にぐっときた。

長かった梅雨も明け

何かが始まる予感しかしない。

 

 

八月一日と言えば「八朔」だ。

八朔先生をふと思い出した。

 

学生時代のあの教室の汚いスクリーン。

八朔先生と呼ばれた

会津八一先生の「学規」が

スライドで映し出された。

美術史の授業、懐かしい。

 

"一、ふかくこの生を愛すべし。"

 

いきなり、こう書いてあった。

 

かけがえのない自分の命を

まずは大事にすべし、って。

ミッション系の学校にでも

入ったのか、と錯覚した程

当時びっくりした一行目だった。が、

何よりもまずは自分を愛せよ、って

そう言ってくれる先生がいた学舎で

学べることが嬉しかった。

 

 

そして、「学規」はこう続く。

 

"一、かえりみて己を知るべし。"

自分をとことん内省、内観しろか。

自分と向き合い自分を知る。

もうこの時点でつまづいたな、あたし。

 

"一、学芸を以て性を養うべし。"

学問や芸術に精進することが

自分を磨き、理想に到達出来るのか。

 

"一、日々新面目あるべし。

どどまることなく常に歩むことで

新しい自分に出会えるらしいのだ。

 

…という4ヵ条の学規。

 

当時、そこまで自分に響かずに

あたしの中でホコリに塗れていたけれど、

何故かさっきふと、この会津八一先生の

学規の一行目の「ふかくこの生を愛すべし」

が青空に浮かんだのだ。

 

そうだよな。

生きているこの命だ。

あたしが愛してやらないで

誰が愛してくれるんだ。

まずは自分を愛して見つめて、

自分を精進させないでどうするんだ。

 

何が大事か。

一番はじめの授業で

教わっていたんじゃないか。

 

自分の過去、

今のあたし。

いろいろと折り合いをつけながら

学規をなぞってみようと思った。

だって新しい自分を見てみたいから。

 

 

#会津八一

#八朔先生

#秋艸道人