散髪放浪記その2。

 

なんていうかもう、気分転換したくてね。

 

今日は何人が感染したとか、

何人亡くなったか…滅入るニュースに

イライラしてさ。

大事だし、心配だけど

辟易したので散髪へ。

 

休校になってしまった息子も

同じ気分だったとみえて

「僕も行く」と久々に

すんなり意見が合った。

 

近所で直ぐやって貰えそうな店を

速攻スマホで予約をし

出発。

 

昔の我が家の近くに

こんなお洒落な散髪屋さんがあったとは。

 

打ちっぱなしの壁に

印象派がかけられていそうな

重厚感ある額縁鏡。

かと思えば扉にはまった鏡が

壁に立て掛けられていたり、と

ランダムで感じが良いのだ。

天井からは、イカ釣り漁船にありそうな

電気や、ガス灯風なものなど

まちまちだけどユニークなものが

いろいろと吊り下がっていて

見ているだけで楽しい。

 

パリのプチホテルで

おじいさんが座ってそうなカウンターには

吉田拓郎風なふんわりした風貌の

20代後半男子がいた。

 

彼は、「ちょっと待っててくださいねぇ」と

優しく微笑むと

可愛いスモッグをきて準備に取り掛かり

あたしを席に案内してくれた。

 

あゝなんて楽しい時間だったのだろう。

あたしのアシメヘアーが伸びた雰囲気を

更にパワーアップさせてくれたのだ。

 

人間って左右対象じゃないから

美しいし

ちょっとした違和感があるほど

印象に残るし

その人らしさになる、と

舌足らず気味に話すのだ。

 

御意。

 

それだからこそ

あたしがこんな髪型なんだよ、と

大盛り上がり。

カラーもお洒落な色を選んでくれて

なかなかなセンス。

 

シャンプーはどんな匂いが好きか

顔に置くタオルにもアロマを、と

いろいろ聞いてくれるから、

サンダルウッドをチョイス。

おかげでシャンプー中も

心が解けて緩まる緩まる。

なんとも言えない

気分転換になったのだ。

 

しかも2人で1万円でおつりがくるから

びっくりで。

 

また来るに決まってるじゃん、と言って

店を後にした。

 

なんかランダムで

アシンメトリー

店も人も

自然で居心地が良いのだ。